カールフィッシャー水分測定:水分気化法

概要

プラスチック材料および製品では、試料内に残存する水分により成形時にボイドになる、加水分解を引き起こすなどの不具合が起こる場合があるため、試料内の水分量を把握することは非常に重要です。カールフィッシャー法は、水分気化法を適用することでプラスチック製品を加熱した際に発生する水分量を測定する方法です。

試験方法と測定例

原理

固体試料を加熱した際に発生する水分を陽極槽に捕集して、カールフィッシャー測定法により、水分の定量を行います。

液体試料の水分の定量も可能です。

電量滴定法は、カールフィッシャー反応に必要なヨウ素をヨウ化物イオンから電気的に生成させ、その電気量から水分量を算出します。

電気量を計測するため、微量の水分量の測定に有利な測定方法です。

カールフィッシャー水分測定(水分気化法)の概要図

特微

  • 比較的短時間で測定できます。
  • 液体、固体試料の測定が可能です。
  • 微量の水分量の測定ができます。

測定範囲

水分量として、100μg~5000μg

測定例

吸水後のポリエステルフィルムの乾燥時間と水分量の関係
カールフィッシャー水分測定法による吸水後のポリエステルフィルムの乾燥時間と水分量の関係図

用途

  • プラスチック、木材等の水分率測定
  • 溶剤中の水分率測定

サンプルサイズ

  • 約1g

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関連試験のご紹介

試料を加熱した際に発生する微量水分(100μg~10000μg)をカールフィッシャー法で分析します。