メタルウェザー(DMW)

概要

紫外線は材料を劣化させる最大の要因です。メタルウェザーは、太陽光の10倍以上の強い紫外線を発生させるメタルハライドランプを光源として、明暗、温湿度、雨を組み合わせることにより短時間で材料の劣化を評価する方法です。屋外の1年分に相当する紫外線エネルギーを4日程度で照射させることができるため、試験のスピード化を実現します。可視光を含んだ光、紫外領域のみの光、目的に合わせて2種類のフィルターが選択可能です。試験前後の評価として、色・光沢度変化、密着性評価、物性評価などにも対応可能です。

試験方法と測定例

特徴

  • 最大150mW/㎠(1500W/㎡ 300~400nm)という太陽光の10倍以上の紫外線により他の促進試験に比べて短時間で評価が可能です。
    (強烈な紫外線によって著しい劣化を引き起こすことがあります。)
    ※JIS照度計(UVP365-03)の照度。従来の照度計(UVP365-01)では100mW/㎠(1000W/㎡ 300~400nm)に相当します。
  • 目的に合わせて、可視光を含んだ光(KF-1: 290-780nm)、紫外領域のみの光(KF-2: 290-430nm)を選択できます。
  • 照射、照射+降雨以外に暗黒、結露サイクルも組み合わせ可能です。
  • 紫外線に対するスクリーニング評価にもよく使われております。
  • 当社では高品質なスプレー水を使用しており、試験後の外観や光学特性評価への弊害となる試験サンプルへのシリカ分付着が少ない試験が可能です。
メタルウェザー(DMW)外観画像
メタルウェザー(DMW)試験槽内(照射時)画像
メタルウェザー(DMW)と太陽光の波長分光分布図

仕様、測定範囲

  • 波長領域:KF-1フィルタ(295nm~780nm)
         KF-2フィルタ(295nm~430nm)
  • 紫外線照度:KF-1フィルタ使用時 120~140mW/cm2
           KF-2フィルタ使用時 120~150mW/cm2
           ※JIS C 1613対応の放射照度計UVP365-03による測定
  • 均斉度:90%以上
  • サイクル:照射・結露・暗黒の組み合わせ
  • 温度範囲:照射時 50~85℃(BPT)、休止時 35~75℃ (BPT)
  • 湿度範囲:照射時 40~70%RH(BPT63℃のとき)、休止時 50~90%RH(BPT50℃のとき)
         (試験条件の組み合わせにより適正範囲が変わります。)
  • スプレー:照射中、結露前後、暗黒前後 最大2分間

用途

プラスチック材料、塗料(塗膜)、繊維などの促進耐候性/耐光性試験として研究開発時など、特に促進性が求められる場合に使用されています。

規格

JIS A 1501:2021 樹脂製建具のメタルハライドランプによる促進耐候性試験方法 A法およびB法

JIS A 1501:2021 試験条件表

保有装置

メタルウェザー

KU-R5TP-A      ダイプラ・ウィンテス株式会社製 1台

DW-R8PL-AC  ダイプラ・ウィンテス株式会社製 2台

サンプルサイズ

試料台サイズ 180×400mm 厚さ20mmまで

  • サンプルサイズにつきましては別途、ご相談下さい。

関連試験のご紹介

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規格・試験法
JIS Z 2371 JIS C 60068-2-11 JIS C 60068-2-52

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