超微量透湿度測定(カルシウム腐食法)
概要
カルシウム腐食法は透明バリアフィルム表面に直接カルシウム膜を形成した測定セルを用い、透過した水蒸気がカルシウムと反応してできるスポットを解析し、10-6 g/(m2・day)オーダーの超微量水蒸気透過度が測定可能な弊社独自の測定法です。ISO 15106-7 JIS K 7129-7規格に対応しています。
試験方法と測定例
原理
カルシウムは、水と反応し、水酸化カルシウムを生じます(化学反応式(1)) 。この反応を利用し定量化することにより水蒸気透過度を測定します。試験片にCa膜を成膜したセルを一定条件下で湿熱処理し、処理時間ごとのCa反応面積を測定することにより、バリアフィルムのバリア性を定量します。
Ca + 2H2O → Ca(OH)2 + H2 式(1)


特徴
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有機EL等に用いられる水蒸気ハイバリア性透明フィルムの性能評価に適しています。
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Ca反応スポットの欠陥解析に対応でき、バリア性低下要因の解析が可能です。
装置
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測定器: 住友ベークライト(株)製 (自作品) Ca法観察装置
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測定範囲: 10-6~ 10-2 g/(m2・day)
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標準条件: 40 ℃、90%RH (60℃、90%RH 及び 85℃、85%RHも可能)
試験片
大きさ 63.5±0.5×28±0.5 mmの透明フィルム
用途
水蒸気透過度 (ハイバリア性試料対応)
測定例
バリアフィルム
時間 vs 反応面積の図を作成しその傾きから水蒸気透過度を求める。

規格例
JIS K 7129-7 「プラスチック-フィルム及びシート-水蒸気透過度の求め方-第7部:カルシウム腐食法」
ISO 15106-7 「Plastics – Film and sheeting – Determination of water vapour transmission rate – Part 7: Calcium corrosion method」
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