水蒸気透過度測定(透湿度) モコン法による水蒸気透過度

概要

プラスチックは水蒸気を通す性質があり、例えば、食品・医薬品などの包装材として使用される場合、賞味期限や使用期限に多大な影響を及ぼすため、できるだけ水蒸気が通り抜けない包装材が求められています。MOCON法は、赤外センサーで透過した微量水蒸気量(水蒸気透過度)を評価する方法です。3~4日で微量な水蒸気透過度が測定でき、試作・開発フェーズの効率アップにつながります。

試験方法と測定例

原理

サンプルによって隔てられた一方を所定の水蒸気雰囲気に制御し、逆面側の水蒸気雰囲気を0%RHに保持します。

その際分圧差により試料を透過してくる水蒸気量を計測して、水蒸気透過度を求めます。

水蒸気透過度(透湿度):モコン法による水蒸気透過度測定概略図

特徴

  • 低~高水蒸気透過度の広い範囲の測定ができます。
  • 水蒸気透過度を3~4日で測定することができます。
  • 広範囲での温度・湿度領域での測定が可能です。
  • 試料の両面で圧力差がない(=等圧法)ため、試料に負荷がかかりません。

測定範囲

  • 水蒸気透過度:0.02~100g/(m2・day)(標準状態)
    0.2~1000g/(m2・day)(マスク使用時)
  • 測定環境:室温~40℃、35~90%RHおよび100%RH

測定例

水蒸気透過度の経時変化
測定例:モコン法による水蒸気透過度の経時変化

用途

水蒸気透過度の測定

サンプルサイズ

フィルム、シート:100mm×100mm(厚さ最大2mm)

最小50mm×50mm(アルミマスクによる透過面積制御)

規格例

JIS K 7129-2 「プラスチック-フィルム及びシート-水蒸気透過度の求め方-第2部:赤外線センサ法」

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関連試験のご紹介

試料を蓋とするカップ内に吸湿剤(塩化カルシウム)を密封し、試料を透過し吸湿剤に吸湿された水蒸気による重量変化から、水蒸気透過度を測定します。

参考規格
JIS Z 0208 ASTM E 96