ガス透過度測定 等圧法(モコン法)による酸素透過度

概要

プラスチックは酸素を通す性質があり、例えば、食品などの包装材として使用される場合、酸化による賞味期限や味覚などの品質に多大な影響を及ぼすため、できるだけ酸素が通り抜けない包装材が求められています。等圧法は、試験体の両側の気圧は等しい状態を保ち、分圧差により透過した酸素分子をクーロメトリックセンサーにより検知する方法です。実際に使用している状態に近い状況での酸素透過度を評価することができます。

試験方法と測定例

原理

試験体によって隔てられた一方に酸素100%を供給し、逆面側の酸素を0%に保持します。

その際分圧差により試料を透過してくる酸素量を計測して、酸素透過度を求めます。

ガス透過度測定:等圧法(モコン法)概略図

特徴

  • 低~高酸素透過度の広い範囲の測定ができます。
  • 極低酸素透過度の測定が可能です。
  • 試料の両面で圧力差がない(=等圧法)ため、試料に負荷がかかりません。

測定範囲

  • 酸素透過度:0.01~200cc/(m2・day・atm)(標準状態)
    0.1~2000cc/(m2・day・atm)(マスク使用時)
  • 測定環境:10~40℃、0%RHおよび35~90%RH

測定例

酸素透過度の経時変化
測定例:等圧法(モコン法)による酸素透過度の経時変化

用途

酸素透過度の測定

サンプルサイズ

フィルム、シート状:100mm×100mm(厚さ最大2mm)

規格例

JIS K 7126-2 「プラスチック-フィルム及びシート-ガス透過度試験方法-第2部:等圧法」

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関連試験のご紹介

差圧法は試料をガスが透過することによる圧力変化からガス透過度を測定する方法で、O2、H2、N2、CO2、He、CH4などに対応しています。

規格・試験法
JIS K 7126-1 ASTM D 1434M