熱伝導率試験

概要

多くの製品や部品は、作動時に発熱することで変形や熱劣化など熱による不具合が発生します。特に半導体デバイスでは誤動作に繋がるため熱の制御が必要になり、熱伝導率が重要なパラメータとなります。キセノンランプフラッシュ法は、試料の片面にフラッシュ光による熱を与え、逆面の温度変化を計測することで算出する方法です。非定常法で、小さいサイズでも短時間で簡便に測定が可能です。

試験方法と測定例

原理

試料の片面に極短いパルス幅のレーザーを照射し、もう片面の温度変化をIR検出器で計測します。

熱拡散率は、この温度変化(温度履歴曲線)を、最小二乗法で理論式をフィッティング(回帰計算)させて求めます。

また、熱伝導率は、下式によって算出されます。

熱拡散率測定概要図と熱伝導率計算式

特徴

  • 200μm程度の薄い試料の測定ができます。
  • 小さいサイズ(φ10mm)の試料で測定ができます。
  • 約30分程度と測定時間が短く、簡便に測定ができます。
  • 熱伝導率の測定法で最も広く普及している方法です。

測定範囲

  • 測定温度範囲:室温~300℃
  • 測定範囲:0.01~1000mm2/s

測定例

標準試料(ガラスセラミックス)による熱拡散率の測定例
標準試料(ガラスセラミックス)による熱拡散率の測定例

用途

固体試料の熱拡散率の測定

サンプルサイズ

寸法:Φ10mmあるいは8mm角、10mm角

厚さ:100μm~2mm程度(200μm以下の試料は要相談)

規格例

JIS R 1611:2010 「ファインセラミックスのフラッシュ法による熱拡散率・比熱容量・熱伝導率の測定方法」

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