動的接触角測定(拡張収縮法)
概要
コーティングプロセスの最適化には濡れ性の評価が重要となります。濡れ性評価は、一般的に静的な接触角が用いられますが、コーティングプロセスの多くは動的であるため、動的な接触角が有効となる場合があります。拡張収縮法は液の吐出と吸引により動的な接触角(前進接触角、後進接触角)を測定し、液の濡れ広がりやすさ、留まりやすさ、除去性などを評価することができます。
試験方法と測定例
原理
固体表面に付着した液滴について、液の吐出による拡張時に前進接触角、吸引による収縮時に後進接触角を測定します。接触角は接線法により算出します。



θa:前進接触角 ⇒ 液の濡れ広がり性を評価(適用先:スピンコーティングなど)
θr:後進接触角 ⇒ 液の留まり性を評価(適用先:ディップコーティングなど)
θar:接触角ヒステリシス ⇒ 液の除去性などを評価(適用先:自動車のフロントガラスなど)

測定例
水/樹脂の動的接触角測定

PTFEの方がθa、θr は大きく、θarが小さいため、水の濡れ広がり性と留まり性は低く、除去性は高いと推測されます。
用途
ワニス、塗料の濡れ性評価
サンプル
液体:3 mL程度
固体:80(W)×40(D)×10(T)mm以内
規格例
ISO19403-6「Paints and varnishes -Wettability- Part 6: Measurement of dynamic advancing and receding angle by changing the volume of a drop」
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