曲げ試験

概要

曲げ試験は、引張試験と同様に材料の機械的性質の評価として、 試料の曲げ強さ、曲げひずみ、曲げ弾性率を算出する最も基本的な試験方法です。
プラスチックは身近な日用品をはじめ、自動車、パソコンなど様々な場所・環境で使用されており、状況に応じて変形、劣化などを引き起こします。プラスチックは諸性質が温度によって著しく変化するため、温度を広範囲に変えて行われる曲げ試験は、材料の強さや破壊を知るために有用です。

試験方法と測定例

原理

曲げ試験は万能試験機を用い、試料の曲げ強さ、曲げひずみ、曲げ弾性率などを測定します。

特徴

恒温槽の使用により-150℃~+350℃までの評価が可能です。材料の温度依存性データの取得が可能です。

仕様

装置:エー・アンド・デイ社製 テンシロン(引張試験と同様)

試験片

JIS K 7171, ISO 178 短冊状試験片
 長さ:80±2 mm、 厚さ:4±0.2 mm、 巾:10±0.2 mm (推奨試験片)
 JIS規格以外のものも可能です。

試験方法

曲げ試験は一定のRを持った支点の間で試験片を支え、その中央に加圧くさびで荷重を加え、
試験片が折れたときの荷重を測定します。(3点曲げ)

曲げ試験概略図
曲げ試験時の様子_画像
図_曲げ応力-ひずみ曲線グラフ

規格例

JIS K 7161-1 「プラスチック-引張特性の求め方-第1部:通則」

JIS K 7161-2 「プラスチック-引張特性の求め方-第2部:型成形、押出成形及び注型プラスチックの試験条件」

  
     

用語

・曲げ応力 : 試験片の支点間中央部における外表面上の呼び応力。

曲げ応力計算式

・曲げ破壊応力 : 試験片が破壊するときの曲げ応力。

・曲げ強さ : 試験片が耐える最大曲げ応力。

・曲げひずみ : 試験片の支点間中央における外表面上の微小要素の呼び変化率。

曲げひずみ計算式

・曲げ弾性率 :規定された2点の応力の差をひずみの差で除した値

曲げ弾性率計算式

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