フーリエ変換顕微赤外分光分析(顕微FT-IR) 加熱過程における樹脂反応挙動分析
概要
赤外分光分析は、測定対象物に照射した赤外光の透過光(または反射光)の分光により得たIRスペクトルから、吸収ピークの特徴(波長(波数)、強度の強弱など)を読み取ることで、測定対象物の分子構造や組成を調べることができます。
顕微赤外分光分析は、ミクロンオーダーの微小領域における化学構造の分析に有効であり、顕微鏡用加熱ステージを組み合わせることで、加熱過程における測定箇所の化学構造や成分組成の変化を調べることができます。
例えば、異なる加熱処理条件による熱硬化性樹脂の反応挙動解析や樹脂成形品に含まれる添加剤のブリード分析などに応用可能です。
試験方法と測定例
特微
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~300℃加熱可能。
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10~50/minのプログラム昇温が可能。
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加熱部サイズ:約20mmφ
測定例
エポキシ樹脂接着剤の加熱時の反応挙動
<測定条件>
加熱設定温度:120℃
試料台温度:約100℃
測定法:反射法
測定面積:100μm×100μm
測定間隔:30sec/測定
波数範囲:650~4000cm-1
加熱時間の経過に伴い、エポキシ基のピーク強度が減少し、硬化反応が進行していることがわかりました。
その他用途
・加熱時における樹脂成形品に含まれる添加剤のブリード分析
・高温下の樹脂劣化挙動分析
適応サンプル
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