ゲル浸透クロマトグラム分析(GPC)

概要

分子量はプラスチック材料の強度や成形性に影響を及ぼす重要な因子であるため、分子量を把握することは非常に重要です。ゲル浸透クロマトグラム分析(GPC)は、プラスチック材料を溶媒に溶解させた試料溶液を、カラムを通すことにより分子サイズでの分別を行い、分子量を算出する方法です。また、分子量情報は熱・光・経年に伴うプラスチック材料の劣化度合いの指標とすることができます。

※協力機関での対応となります。

試験方法と測定例

原理

HPLCの分離モードの一つで、高分子試料を分子サイズにより分別します。

試料溶液を、多孔質ゲルを充填したカラムを通すことにより、細孔と分子との相互作用を利用し、分子サイズでの分別を可能としています。

ゲル浸透クロマトグラム(GPC)の分離原理図

特微

  • 高分子の数平均分子量(Mn)、重量平均分子量(Mw)、分子量分布(Mw/Mn) が測定できます。
  • 試料量が10mg程度と少量で試験ができます。
  • 汎用溶媒であるTHF、クロロホルムの他にも、試料の溶解性に合わせて選択することができます。

測定例

樹脂成形品の劣化状態の相対比較
ゲル浸透クロマトグラム(GPC)分析例:樹脂成形品の劣化状態の相対比較

劣化が進むに伴い、溶出パターンが低分子量側にシフトします。

用途

  • 平均分子量、分子量分布の測定
  • 劣化などによる分子量変化の測定

サンプルサイズ

  • 試料量が10mgあり、THF、クロロホルムなどの溶媒に溶けることが必要です。
    (溶媒不溶な充填剤を含む場合、必要試料量が多くなります)

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