電子線マイクロアナライザー(EPMA)

概要

材料や製品の形状を把握することは、研究開発や品質管理などの現場において重要な項目の一つです。電子線マイクロアナライザー(EPMA)は、電子線を試料表面に走査させることで試料の表面形状を観察する方法です。金属やプラスチックなど、様々な試料の表面形状を詳細に把握することができます。

試験方法と測定例

原理

細く絞られた電子線を固体表面に照射すると、右図に示すように、照射された表面の微小領域から、二次電子や反射電子が発生します。

二次電子はエッジや凸部では多く発生し、平坦部や凹部では少なくなります。

また、反射電子は原子番号が小さいほど発生量が少なく、大きいほど発生量が多くなります。

試料表面を電子線により走査することで、表面形状を観察することができます。

電子線マイクロアナライザー(EPMA)原理の模式図

特微

  • 試料表面から発生する二次電子や反射電子を検出します。
  • 焦点深度が深く立体的に構造を観察することができます。

測定範囲

二次電子像、反射電子像(組成像)

倍率:40~10,000倍

測定例

はんだバンプの観察
内容
銅-はんだバンプの接合部の観察
結果
二次電子像では、表面の凹凸などの情報が得られます。
反射電子像では、組成情報が得られます。
原子番号が大きい元素を含む箇所ほど、明るく表示されます。
銅-はんだバンプの接合部の観察画像

用途

  • 研究開発品の評価(反射電子像を用いた、合金層の観察など)
  • 不具合分析(反射電子像を用いた、樹脂中の金属異物の探索など)
  • 反射電子像を用いた、金属成分の分布の確認

サンプルサイズ

  • 大きなサンプルは、試料の裁断が必要です(数cm角)。
  • 目的に応じて、適切な前処理を行います。

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