イオン拡散係数測定

概要

高機能絶縁材料が使用される電子製品では、材料中のイオン性不純物が拡散することにより、不具合が発生する場合があるため、材料の拡散特性を把握することは非常に重要です。イオン拡散係数測定は、フィルムや薄板のイオン拡散係数を得ることができます。

試験方法と測定例

原理

イオン濃度が異なる液体(ドナー液:C0、レセプター液:Cr)を入れた2つのセルを使用し、サンプルを2つのセルの間に挟みます。サンプルにイオンが浸入する場合、濃度差(ΔC)があるため、イオンは高濃度側から低濃度側へ拡散し、サンプルを透過します。一定時間経過後にレセプター液のイオン濃度を測定し、イオン濃度の時間変化(Cr/t)から、(1)式を用いて、拡散係数(D)を算出します。

イオン拡散測定の模式図
イオン拡散測定におけるレセプター液のイオン濃度変化イメージ図
拡散係数とイオン濃度の関係式

測定例

薄膜フィルム(10 μmt)のCl-拡散係数の測定

薄膜フィルム(10 μmt)のCl-拡散係数の測定:イオン濃度測定結果
薄膜フィルム(10 μmt)のCl-拡散係数の測定:拡散係数の計算結果

用途

  • 各種イオンに対する拡散特性の評価

  • シミュレーション用パラメータの取得

サンプル

  • フィルム、薄板

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